Interview

2017年11月6日

「好き」をとことん追求する

SNSによって過酷すぎる過去から這い上がったモテクリエイター・ゆうこす

TwitterやInstagram、YouTube、LINE BLOGといった様々なSNSを使いこなし、女子高生・女子大生の中で人気急上昇中のモテクリエイター・ゆうこすさん。フォロワー数は現在Twitter約19万人、Instagramは1年10ヶ月で約25万人、YouTubeはなんと1年でチャンネル登録数約21万人という、驚異のスピードでファンが増えています。
その裏にはHKT48を脱退後、バッシングやニート生活などといった過酷な過去が…。それをバネとして活躍されているゆうこすさんのこれまでの経験や想いと、現在活動されているそれぞれの媒体から見える、違う顔や人間性を持たせた使い分け方法や運用のノウハウをお伺いしました!

ゆうこす(菅本裕子)

1994年5月20日生まれ。「モテるために生きてる!」、「モテクリエイター」と宣言。貪欲なまでの自己プロデュース力の高さでSNSで20代女性から熱烈な支持を集める。Instagramで紹介した商品が完売するなどカリスマ的人気を誇り、YouTube「ゆうこすモテちゃんねる」も話題。タレント、モデルとしても活躍。 Instagram、Twitter、LINE@、YouTubeなどのSNS のフォロワー76万人。SNSを駆使した自己プロデュースで、ファンを広げ続けている。

どん底のあとは「なんとかなる」。アイドルをやめてニートになり落ち込んだ日々。

 

−早速ですがゆうこすさんが今のモテクリエイターになる以前のお話をお伺いさせていただければと思います。以前、HKT48を脱退されて様々なバッシングを受けられたとか。

もう6年前もたってしまったので曖昧な部分もあるのですが、根も葉もない噂がネット上で飛び交いました。当時まだ17歳の私は色々思うことも苛立ちもあった一方で、いろんなプレッシャーから解放されて「あ、一般の女の子になれた」っていうスッキリした感覚もありましたね。

−アイドルを一度やめた後は、個人として活動しようと思われていたんですか?

いえ、1ミリも思ってなくて。むしろ芸能活動は絶対にしないって思ってました(笑)。その後は料理専門学校にいき、2年間ほど実家でほぼニートのような生活をしていました。

−芸能活動をしていた時とはかなり異なる生活だったと思うのですが、そこでの葛藤やフラストレーションはありましたか?

外に出たいけど、人の目が怖くて出ることができない。働きたいけど働けない。何もしていない自分にすごく落ち込んていました。また、両親からすると、それまで“アイドルをしている自慢の娘”だった私が、家でニートしているという状態で、がっかりしており…大好きな両親に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
当時はやりたいこともなかったですし、先が見えなかった。「将来何になるんだろう」って、言葉にならない不安でいっぱいでした。

−この体験は、20歳前後の年齢の時ですよね…。この期間で学んだことは?

自分の仕事は、応援されて初めて成り立つ仕事だったということですね。HKT48に所属していた時は、入った瞬間から番組や雑誌など色々な仕事が決まっていました。そこから脱退して、後ろ盾がなくなったときには、イベントでもファンの方が3人しか来ないという状況になったんですね。握手会で行列ができていた状態から、たった3人の集客力という現実を目の当たりにし、「そっか、そうだよなあ…」と噛みしめました。
一方で、このどん底な時期を経験したので、逆に何をするにも怖くなくなってきたんです。挑戦することに恐怖がなくなっていて、失敗したとしてもそこでまた学べばいいやという考えになってきました。

−最近ゆうこすさんのLINE BLOGを見ているんですが、よく落ち込んでいる方へのメッセージを書かれていて、すごく良い言葉を書く方だと感動していたのですが、自分が経験されたことを言語化しているのでしょうか。

当時は本当にネガティブになりすぎていて…私の噂やネット上で叩かれていることは街を歩いてる人100人に聞いてもほぼ知られていないのに、自分はそこに視点が行きすぎていました。
結果、「もういいや、意外となんとかなるし」って開き直れたんです。「みんなに好かれよう」という考えを捨てて、自分の好きなことだけやって生きていき、自分のことを好きと言ってくれる方だけに好かれればいい。そしてその方たちを大事にすればいいという考えになりました。

『緊張を和らげるものは、それはもう「努力」と「なんとかなる精神」しかないよね〜
誰にも負けない。ってくらいの努力と、失敗しても後で修復すればいい、っていう度胸と修復力。。だね。ちなみにたくさん失敗した方がいいよね、結構きついけど。(笑)それで心折れず、修復して経験値を得た人は強いのだ。』

菅本裕子-ゆうこすオフィシャルブログ

 

 “モテクリエイター”の原点はファンの応援から。

 

−現在“モテクリエイター”という名前で活動されてらっしゃいますが、このように名乗るようになったきっかけをお聞かせください。

自分のやりたい職業がどうしても思い当たらなくて…。私がドキドキすること、ワクワクすることを考えたら、男女問わず色々な人に「ああ、いい子だね」とか「かわいい子だね」って言われるのが好きだということに気が付いたんです。SNS上でどうやったら「かわいい」と言われるのか、どうやったらかわいいコーディネートになるかをひたすら研究して発信を続けていくうちに、動画を作ったり写真を加工したりとクリエイターのようなことをしていて。それを好きでやっていたらファンのみんなから“モテクリエイター”と呼んで頂けるようになったので、自分でも“モテクリエイター”と名乗るようになりました。

−調理師学校を卒業して一般の会社に就職しようとは全く思いませんでしたか?

一瞬思ったのですが、卒業の頃はちょうど叩かれていたので人目を気にしすぎてニートになっていたし、アイドルグループで団体行動もできなかったこともあって “就職”を考えたときに会社に縛られることが嫌で、であれば「自分の好きなことだけやっていきたい!」っていう気持ちになりました。

−ゆうこすさんは美容情報を中心にSNS発信していますが、気持ちが沈んでいた時期にTwitterで美容情報を更新し始めたモチベーションは何ですか?

当時は「(美容情報は)絶対需要がない情報だけど好きなことだけやっていこう」という気持ちだけで始めたんです。
一日中引きこもっていた部屋のなかで、唯一のコミュニケーションはTwitterしかなくて。
すると、美容情報に共感を得てくれる女の子が、すごく少ない人数からちょっとずつ口コミで増えていきました。

−SNSを本気で自分の武器にしようと決めたきっかけは?

「私はSNSで生きていくぞ」と決めた明確なきっかけは、去年(2016年)5月20日の誕生日でした。それ以前のイベントに来てくれたのは3人の男性ファンでしたが、半年後の誕生日イベントはチケット170枚が速攻で完売したんです。そして、参加者のほとんどがInstagramを見た女の子がきてくれていて。正直「何が起きているんだ!」と思いましたね(笑)。好きなことを発信していただけなのに、いつのまにか実際に足を運んで応援してくれるファンができたんです。その時、SNSを自分の仕事にしようと確信しました。

 

 SNSであらゆる一面を使い分け、すべての自分を発信する。

 

−ゆうこすさんは、SNSをかなり使い分けしている印象ですが、それぞれどんな使い分けをしているのですか?

Instagramは自分が雑誌の編集長として女性誌をプロデュースしているようなものと思って、なりたい像を自己プロデュースしています。「私のファンになってください」という発信ではなくて、女の子たちに“私の情報”のファンになってもらいたいという想いがあります。例えば、自撮りだけでなく自撮りに使用したコスメの情報をたくさん書いてハッシュタグをつけると、美容情報に関する情報が掲載されている“見る意味のアカウント”となります。するとファンではない方からしても見てためになるので、フォローしたくなりますよね。

-その他のSNSに関してはいかがでしょう?

Twitterは、自分の活動情報の他に、女の子たちが思わずリツイートしたくなるような、共感の持てる私の気持ちを短い言葉でつぶやくようにしています。

−YouTubeでの戦略はどうでしょうか?すべて自分で編集していらっしゃるとか…!

新たな層の方々にも知ってもらいたいという意図で、どの層が見ても楽しくワクワクするような動画を作成するよう心がけています。

動画はすべて自分で編集しています。初期は、動画の読み取り方やSDカードの使い方もわからない状況から全部検索して編集していましたね(笑)。最初の頃は10分の動画に12時間くらいかけていました。今でも8時間ほどかかるのですが…(笑)。当初は編集もご依頼しようと思っていたのですが、やはり自分が思い描く動画をスピーディに細作してもらうことは難しく…。今では独学で動画作成をしているクオリティが、YouTubeの視聴者との距離を縮めてくれています。

−LINE BLOGでは他のSNSでは拝見できないような、深い言葉や真面目な一面を発信しているようですよね。

LINE BLOGを見てくれている方は、他のSNSのURLから飛んで来るぐらい、私のことがより好きなファンの方だと思うんです。その方たちにより好きになってもらいたく、私の熱い気持ちを飾らずに書こうと意識しています。
Twitterの私、LINE BLOGの私、YouTubeの私、Instagramの私の…様々に違う私を分けて、すべての自分を発信し、いろんな一面を各SNSで楽しんでほしいです。

-フォロワーの増やし方についてのテクニックやノウハウを教えていただきたいです。

自己満の発信にならないことだと思います。フォロワーを増やしたいとか影響力をつけたいっていう方だったら、「おはよー」とか「今日のランチなう」など、無駄な発信が入ってしまったら、そのアカウントを見ないといけない理由がどんどんなくなってしまいます。例えば朝食で「今日の朝食はこれです」に加えて栄養についてなど意味のある情報を入れ込むだけで、情報の質はかなり変わりますよね。

-なるほど…フォロワーが求めていることを意識するということですね。一方で、SNSで炎上したり、アンチが増えたりということは?

この数年ないですね。そのようなコメントがあっても、フォロワーたちが「え、なにこの人?」といった空気になるんです。
「みんなに好きになってもらおう」っていう考えを捨てて、たくさんいたアンチの意見をガン無視して好きなことだけ発信していると、不思議なことに自然にアンチが減ったんです。「好きな人だけに好きになってもらいたい」と考え始めてからSNSしてないとそわそわするぐらいすごく楽しいです。

 

SNSを通じて女の子の背中を押してあげたい!

 

−今後の目標やこうなりたいっていう思いを教えていただければ。

SNSを活用し、モテたいと思っている女の子の背中をもっと押してあげたいですし、コスメプロデュースや服など、“モノ”にしてみんな手元に届けたいです。
個人的には、ライブストリーミングとECに今一番注目しています。ライブストリーミングで“モノ”を売っているタレントはたくさんいますが、自分で海外にいって買い付けから生配信で売っているのは多分私ぐらいだと思うんですよね。
最近では、実際に韓国へ行ってセレクトしたものを販売しました。

−そのほかに、例えば5年後にどうなっていたいとかってありますか?

え〜、かわいい奥さんになっていたいです(笑)。かわいいお嫁さんになるのが夢で、その時もできたら好きなことだけをやって生きてられたらと思います。

−そうなんですね(笑)。
それでは最後に、ゆうこすさんは『SNSで夢を叶える』という本を出版されました。そちらの本について一言お願いします。

SNSは誰もが挑戦できるもの、誰もが夢を叶えられる場所です。SNSで夢を叶えたい人は是非読んで参考にしていただけたらと思います。

 

「SNSで夢を叶える ニートだった私の人生を変えた発信力の育て方」
KADOKAWA  著:ゆうこす(菅本裕子) 1300円+税

 

1年半前までほぼニート→22歳で会社設立!ゆうこすが伝える、SNSのセルフプロデュース、マーケティング論

2012年にHKTを脱退。Twitterでつぶやくだけで「死ね」とリプがくるほどのどん底まで落ち、家に引きこもったニートな日々。

最初は闘いの場だったSNS。でもそこから救ってくれたのも、SNSだった。

フォロワー累計76万人!(Instagram、Twitter、YouTube、LINEなど)女子に圧倒的に支持され、「モテクリエイター」としてSNSを中心に雑誌やメディアで活躍するゆうこす。彼女が初めて明かす、失敗と試行錯誤の日々。そして失敗から学んだツイッター、インスタグラム、YouTubeなどのSNSでの「発信力」の育て方を、惜しげもなく公開する書き下ろしエッセイ。

 

 

終始笑顔でお話をするゆうこすさんからは、過去の経験からある “覚悟”、そしてあらゆることを自分の中で乗り越えてきた “強さ”が溢れていました。
自分の一番やりたいことが誰かのためになっていき、本当に好きなことを自分の仕事にすることほど素敵なことはありません。一方で、そのそのためには、一つ一つの自分の行動に対して意思をもち、しっかりと結果を出していくことが大切だと、ゆうこすさんから教わりました。

 

 

取材・文信太 沙織

1996年10月13日生まれ。東京都出身。2015年私立多摩大学附属聖ヶ丘中学高等学校卒業。現在、東京工芸大学芸術学部写真学科に在学中。2017年4月より『Grand Style』編集部に所属し、企画、編集、執筆、デザイン考案に参加。
http://shidasor.com